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■第二回「あいざいやゆう」と万葉集を楽しむ会■

 

第二回「あいざいやゆう」と万葉集を楽しむ会に参加して

ツユクサ(つゆ草、露草)
 

7/28神奈川新聞での「あいざいやゆう」さんの紹介記事の中にご本人を囲んで「万葉集を楽しむ会」開催についての掲載がありました。ご本人の著書「魂を抱きしめて---桜子」の随所に万葉集の花の話とイラストが織りこまれており、この本を読み進めるうちに私の中に花と(今まであまり関心のなかった)万葉集への興味が自然と湧いていたようで、その会へ参加したくなりました。第一回の会の様子が会場「万葉荘」のHPに掲載されていて、とても和やかな雰囲気の会の様子に安心して今回申込みしました。参加者は私を除いて全員が一回目からの参加者でしたが、二回目からでも何の気後れもなく、楽しく過ごさせていただきました。

今回の「花」は、ツユクサ。街に雑草が少なくなった今でもこの季節、目にする青い愛らしい(でも強い)花です。

○月草のうつろいやすく思へかも我が思う人の言も告げ来ぬ

○朝咲き夕は消ゆる月草の消ぬべき恋も我れはするかも

2枚に簡潔にまとめられた資料

ツユクサは、37の別名【露草、月草(つきくさ)、鴨跖草(おうせきそう)など】があり、染料として用いられ、「色が染まりやすいが取れやすい」ので現在も友禅の下絵に使われている。「月草」は染料にする時に臼で「ついた」ことや色が「つく」から来ている。花言葉は、「尊敬」「小夜曲」「恋の心変わり」「わずかの楽しみ」などがある。

花の咲いている時間の短さ(朝しか咲かない)、染料としての色の変化のしやすさなど、物事や人の心のうつろいやすさを嘆く歌であると、先生より花の特色を織り混ぜながらの奥深い幅の広い知識による説明で歌の解釈が自然に理解出来ました。

先生と熱心に聞いている参加者

「二回目では早いかなと思ったけど、やはり、万葉集は万葉仮名だから万葉仮名の説明をします」と先生からお話がありました。万葉集は日本語の表記の方法として漢字=万葉仮名が用いられ、①字音を借りたもの(例)以(い)、呂(ろ)、波(は)②字訓を借りたもの例)女(め)、毛(け)、月(つき)草(くさ)③その他の説明があり、日本人の文字に対する感性と応用力に感動しました。特に③その他で紹介された戯訓(ふざけよみ)、(例)「十六(しし)=九九のししじゅうろく」の話はそのセンスと万葉の時代に九九があった事実と共に参加者から驚きの声があがりました。

つゆ草うさぎのガーゼハンカチ

先生の着物はつゆ草の(葉)の柄

先生より今回は記念品が渡され、中を開けてみると「うさぎと草(実はツユクサ)」の絵柄のガーゼのハンカチが入っていました。なぜ、うさぎとツユクサ? うさぎと言えば月ですよね。そう、ツユクサは万葉集では「月草」と言う字が使われているのが5首もあるのです。万葉集を熟知している方がツユクサとうさぎを結びつけたようです。暑い毎日、汗をよく吸うガーゼハンカチ(万葉集のこころが描かれた)を記念品にされた先生に感謝です。ツユクサの柄の着物と帯の和服姿もとても涼しげに着こなされ万葉の世界にピッタリでした。 会の後、お抹茶と和菓子(同じく朝しか咲かない朝顔の練りきり)のおもてなしがありました。

猛暑続きの毎日にお抹茶がのどにやさしく、お菓子と万葉荘の窯で焼いた器も楽しみながら美味しくいただきました。 会が散会となり皆さんが立ちあがって座布団を見たら何と柄がツユクサでした。偶然とは言いながら余りのタイミングに題材との縁を感じました。

これからは、例え雑草の花でもツユクサを愛しく思うのではないでしょうか。  (智葉)


8月5日、万葉荘で開催された上記「万葉集を楽しむ会」は出席者10名でした。二回目ともなると出席者もなんとなく顔見知りの感じがして、お互いに会釈を交わすようになる。出席者の中には既に万葉集を学び、慣れ親しんだ方もおられるが、私のように全く初心者の方もいるようである。しかし、先生は初心者にも分かるように易しく講義を進められるので理解しやすく、楽しく講義を受けている。
今回のテーマは「ツユクサ」であり、万葉の時代は月草と言われ、特に漢方では鴨跖草(おうせきそう)と呼ばれ、解熱や下痢止めに使用されていた由。また、花言葉としては、尊敬、小夜曲、懐かしい関係、恋の心変わり、わずかの楽しみなどの意味を有していることを教わる。確かにツユクサの花は早朝に咲き、真昼にはもう萎んでしまうことから、儚い気持ちが漂っている。

その1 相問歌の坂上大嬢(さかのうえのおおいらつめ)から従兄の大伴家持に送った歌として
月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言も告げ来ぬ
が取り上げられて、大嬢が「自分が恋するあの人は、心変わりをしたのでしょうか」と言った意味と他方では「相手の方が、私のことを月草のように移ろいやすいと思っているからでしょうか」と言う意味にも取られるが、いずれにしても相手からの返事を心待ちにしている万葉人の素朴な気持ちが率直に表現されていることを学ぶ。

その2 作者不詳
朝(あした)咲き夕は消(け)ぬる月草の消ぬべき恋も我はするかも
については、月草(露草)のような儚く身も心も消え入りそうな恋を私はするのでしょうか、と言つた、淡い恋心のゆらゆら揺れる不安な気持ちを歌っている。
以上の二首は万葉人の素朴で豊かな人間性、現実に即した感動を率直に表現している と思った。

余談1:先生の解説では、ツユクサの花で布を摺り染める染色方法があり、しかもこの色素は非常に移ろいやすい。この不安定な花の本質を十分承知し、理解した上で歌に詠まれている。一方、ツユクサの葉っぱをデザイン化して暖簾、ハンカチ(各々プレゼントとして頂く)、風呂敷、和服等の模様に使用している。先生の今日のお召し物は、淡い紫地にツユクサのデザインで清々しく、猛暑が続く昨今に一陣の涼風を醸し出していた。

余談2:万葉仮名の難しさについては、誰しも異論がないと思うが、戯訓(ふざけよみ)
が時には用いられていることを初めて学んだ。
例)十六(四×四、しし)、二八十一(二 九×九、にくく=憎く)
このような遊び心に感心するとともに、当時、既に算数で用いられるくく(九×九)が取り入れられていることに驚きを感じた。(葉洋)

   

「あいざいやゆう」先生を囲んで

第三回あいざいやゆうと万葉集を楽しむ会

■日時:10月7日(木) PM2:00~3:30
■参加費:1500円(和菓子、抹茶、記念品付)
(今後も2カ月に一回、第一木曜日に行います)

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